副業の紹介をうたったサイトを巡る詐欺事件で、警視庁犯罪収益対策課などは1日、出会い系サイトでも登録者の男性から現金をだまし取ったとして、職業不詳、鈴木一樹容疑者(48)=千葉県市川市=ら20〜50代の男女26人を詐欺容疑で再逮捕した。
再逮捕容疑は2023年8月〜24年3月、女性を装って都内在住の男性(19)を出会い系サイトに誘導し、さらに費用を支払えば女性との連絡先を交換できると虚偽のメールを送って、10回にわたり計約50万5000円を振り込ませてだまし取るなどした疑い。同課はいずれも認否を明らかにしていない。
同課によると、鈴木容疑者らは女性を装ってやり取りし、男性が連絡先を交換しようとすると「画面が文字化けして読めない」と偽っていた。その上で「正規会員になって費用を支払えば解消できる」などとメールをして男性に現金を払わせていた。
グループでは、「打ち子」と呼ばれるメンバーが被害男性らとやりとりをしていた。一般の出会い系サイトやSNSでメッセージを送り、標的を探していたという。
26人が所属する詐欺グループは副業募集や出会い系などのサイトを運営し、全国の約8600人から約19億1千万円を詐取したとみられる。同課は他に指示役がいる可能性があるとみて全容解明を進めている。
26人は副業サイトで「相談に乗るだけで報酬を得られる」と偽って応募した女性から現金をだまし取ったとして、6月に詐欺容疑などで逮捕されていた